
施工
フローリング施工の基本工程とポイント
フローリングの施工は、空間の印象を大きく左右する大切な工程です。施工にあたっては、仕上がりの美しさや快適さを保つために、事前の準備から仕上げまで、丁寧な作業が求められます。床材の特性や室内環境に合わせて適切な方法を選び、細部にまで配慮することで、長く安心して使える空間が生まれます。


開封後の確認
パッケージを開梱したら、
施工前にフローリング各ボードに欠陥がないか確認
目に見える欠陥や損傷のあるボードは施工しないでください。
施工は日中または十分な照明の下で行ってください。
そうしないと、損傷や欠陥のある板を発見できない場合があります。

施工前のフローリング順化
フローリングパッケージは、使用空間で施工前48時間以上、室温17~24℃、相対湿度30~65%の条件下で順化させます。その際、パッケージは開封せず、平らな台の上に保管してください。

施工(通常施工・床暖房併用施工 共通)
Paradorフローリングの標準施工は、サネと底面の接着施工で
接着剤は、必ず下記接着剤をご使用ください。
KU928RS

(品番002120)

馬踏み張り(うまふみばり)・ランニングボンド(RunningBond)
この施工を行う場合、施工する空間の中心を確認し1列目最初のボードをサイズに合わせてカットします。
各列の継ぎ目を半分ずつずらして張る施工
規則正しいパターンで、空間が整って見える仕上がりとなります。
乱張り(らんばり)・ランダム・パターン(Random Pattern)
この施工を行う場合、短辺の継ぎ目は前の列の継ぎ目と40㎝以上ずらしてください。
板の継ぎ目位置をバラバラにして張る施工
ランダム性により自然な雰囲気・動き・個性が生まれます。


施工前に各板に欠陥がないか確認し、以下の点に注意してください。
不具合の無い状態のボードのみを敷いてください。

最初の列のボード幅と最後の列のボード幅を決める為に、設置方向と直角に部屋の幅を計ります。

最初の列のボードのオスサネ側をカットして、ボードを決めた幅にします。
一列目の施工は、部屋の左隅から始めます。

ハンマーを使用する際は、必ず保護ブロックを使用します。

「切り落としたボードを壁とボードの間に(立てて)当てる」又は、「プラスチック製スペーサーを使用し」必要な壁との隙間を巾木の下約10mmを確保します

各列の最後のボードは巾木分壁との隙間(約10mm)を確保した長さにカットします。又、一列目の最後のボードの切り落としたボードが15cm以上の場合は、2列目の始点として使用します。

2列目はまた左から施工します。
短辺の継ぎ目は、前の列の継ぎ目と40cm以上ずらしてください。

ブロックとハンマーを使ってボードとボードを合わせ、継ぎ目が閉じるまで、ボードを前ボードに押し付けます。この作業を部屋全体に続けます。

施工後クリーニング。ほうきや掃除機で、木屑やほこりを直接取り除いてください。必要に応じて、硬く絞った布巾で床を拭いてください。 床が濡れている場合は速やかに拭き取り、その後決して濡れていないことを確認してください。
施行規則(施工箇所環境)
下地の状態
既存の床下地はすべて水平(長さ1mで最大3mm)で、充分乾燥しており、十分な硬さがあること。清掃しっかりされていること。
大きな段差は、標準的な充填剤で平らにしてください。
床下の表面はひび割れ、隙間がないこと。(図1)
床下地が緩んでいる場合や、PVCやカーペットを敷いてある場合は、必ずそれらを取り除いてください。(図2)
下地がコンクリートやスクリードの場合は十分に乾燥していること。
古いフローリングやパーティクルボードの上に施工する場合は、きしみ防止のため、緩んでいる箇所は下地材にねじ止めなどでしっかり固定してください。パラドールフローリングは、下地板材の長手方向に対して直角に敷設してください。
強度と衛生上の観点から、カーペットは床下地として適さないので取り除くこと(図3)。
既存のPVC、CV、リノリウムの上に施工する場合は、それらがしっかり固定・接着されており、緩んでいる部分が無い様にします。
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無水石膏スクリード
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セメント
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スクリード 床暖房なし
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最大0.5CM%
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最大2.0CM%
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スクリード 床暖房あり
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最大0.3CM%
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最大1.8CM%



スクリードの水分は、適切な試験測定装置を 使用してチェックしてください。試験サンプルは、スクリード組成物の下部3分の1から採取しなければならず、その際、各試験ポイ ントでスクリードの厚さを測定し、記録してください。この数値は、添加剤を含まないスクリードにのみ適用されます。添加剤入りのスクリード、または速乾性スクリードの場合は、製造者が指定する数値を遵守しなければなりません。
鉱物の下地*の場合、予防措置としてPEフィルムを下に敷き、蒸気バリアとして使用します(ストリップが30cm以上重なるようにし、粘着テープを貼り、端に谷状のはみ出し部分を残し、巾木を取り付けた後に余分な部分をナイフで切り落とします)。 床下から湿気が上がり続ける場合は、適切な液体シーラーで床部分を密閉してください。
* 鉱物下地には、コンクリート、スクリード、石材などが含まれます。
壁との隙間
自然素材である木材は気候条件によって収縮したり膨張したりします。
従って、施工されたフローリングは、壁等から適切な距離を保つ必要があります。
設置したフローリングは、固定された部材、つまり壁、支柱、ラジエーターなどから適切な距離を保つ必要があります。
壁との隙間不足は、最も一般的な施工ミスです。
これは温度と湿度が上昇する夏場になって露呈することが多く、それはフローリングが膨張してしまうからです。
壁の隙間は、少なくとも片側約10mm、面積が広い場合はそれ以上必要となります。
目安としてはフローリングの長さ1メートルあたり、部屋の両側に2㎜の隙間を確保してください。(例:幅5mの部屋=両側に10mmの壁との隙間)

設置方向/光の入射
長辺は光の入射方向と平行に設置する事を原則としてください。
長辺は室内に入る光と同じ方向に設置します。
窓が複数ある場合は、一番大きな窓からの光の入射方向と平行に設置する事をお選びください。尚、部屋の間取りが非常に特殊な場合は、設置の方向も部屋の様子によって判断してください。

設置方向/部屋の間取り
フローリングの長辺は部屋の長辺と直角になるようにします。
こうすることで部屋はより正方形に、より広く見えます。
注意:施工は、部屋の明るい部分(窓側)から暗い部分に向かって行ってください。

複数のパッケージのボードを組み合わせて施工
パラドールフローリングは、自然な木目の色や質感などを生かした天然素材フローリングです。 自然の特性は常に異なります。 そのため、バランスのとれた外観を保つためには、複数のパッケージのボードを組み合わせて使用する必要があります。


